【産後の仙骨痛】の治し方と対処法|腰痛と一緒にしてはいけない、その理由


東京・自由が丘|産後の仙骨痛

産後の仙骨痛 ― その「腰痛」、実は腰ではないかもしれません

お尻の奥が痛むなら、疑うべきは腰ではなく仙骨です。腰痛と勘違いしたままでは、いつまでも治らない——仙骨痛は、産後の特徴的な症状です。

その痛みの原因、こう説明されてきませんでしたか?

  • 「ただの腰痛ですね」
  • 「体幹を鍛えましょう」
  • 「ストレッチを続けてください」

どれも、間違いではありません。でも——それは、予防の話です。

このページは、手当ての話です。

院長 小松泰範
小松 泰範こまつ・やすのり/院長
ナチュラルカイロプラクティック院 院長(東京・自由が丘・2006年開業)

  • 臨床20年・数千人を施術/日本カイロプラクティック医学協会 正会員
  • トリガーポイントセラピスト
  • 著書2冊

抱っこで、腰が痛い。おむつ替えで、腰が痛い。妊娠中から、ずっと腰が痛い。

こうした産後の痛みは、たいてい「腰痛」と呼ばれます。間違いではありません。でも私の臨床では、その正体が腰ではなく「仙骨痛(仙腸関節の痛み)」であることが、とても多いのです。そして、腰痛と勘違いしたまま腰のケアを続けている限り、この痛みはいつまでも変わりません。

(仙骨痛は、産後の骨盤に起こる不調の一つです。骨盤全体のケアもあわせて考えたい方は、そちらもご覧ください。)

目次

その腰痛、実は「仙骨痛」かもしれません

「産後の腰痛が、なかなか楽にならない」——そう感じている方の中に、実は仙骨痛が隠れているケースは、本当に多くあります。

一般的に、腰からお尻にかけての痛みは、すべて「腰痛」とまとめられがちです。でも、痛んでいる場所も、原因となる組織も、まったく違います。

  • 腰痛 … 主に腰椎(背骨の下部)に由来する痛み(腰そのものの痛みは産後の腰痛で書いています)
  • 仙骨痛 … 仙骨と腸骨をつなぐ「仙腸関節」に由来する痛み

次のような特徴があるなら、痛みの核心は腰椎ではなく、仙腸関節を疑ってください。

  • お尻の奥が、ズーンと痛い
  • 腰というより、”骨盤の奥”が痛む
  • 片側だけ痛い
  • お尻や太ももに、痛みが響く
  • 寝返りや、仰向けからの起き上がりで痛む

「私のことかもしれない」と感じたなら、ここから先を読んでみてください。

「仙骨」― 出産で、いちばん酷使される骨

仙骨は、背骨の一番下、骨盤の真ん中にある三角形の骨です。左右の腸骨と、「仙腸関節」でつながっています。

仙骨は英語で Sacrum。「仙」という字には、古くから”命を支える神聖な骨”という意味が込められていました。出産という営みを支える、体の要だと考えられてきたのです。

その言い伝えは、解剖学的にも理にかなっています。仙腸関節は、出産のときに最も大きく動く関節であり、産後の育児姿勢で、最も負担が集中する場所でもあるからです。出産で開き、育児でダメージを受ける——産後の体で、いちばん酷使される骨だと私は考えています。

なぜ産後に、仙骨痛が起きやすいのか

もともと動きの小さい安定した仙腸関節に、産後特有の条件が三つ重なるからです。

仙腸関節は、強い靱帯でがっちり支えられた関節です。ところが産後は、ここに負担が集中します。

  • 出産による骨盤の開き
  • リラキシンというホルモンによる靱帯のゆるみ(リラキシンの性質はリラキシンと骨盤のゆるみで詳しく書いています)
  • 育児の姿勢と反復——中腰・反り腰・片側重心のまま、抱っこ・おむつ替え・授乳を繰り返す毎日

その結果、仙腸関節を支える靱帯に負担が積もり、損傷や炎症が起き、関節が不安定なまま固まってしまう。これが、産後の仙骨痛の正体だと見ています。

坐骨神経痛に似た痛みも、仙骨痛のことがあります

仙骨痛のやっかいなところは、お尻に響いたり、太ももに痛みが放散したりして、坐骨神経痛のように感じられることです。

「これは坐骨神経痛では」と思って来られる方も多いのですが、私の見るところ、産後のこうした痛みは、腰椎や梨状筋による神経症状と思われていても、実際には仙骨まわりのトリガーポイント(筋肉の硬く縮んだ部分)からの放散痛であることが多いのです。神経が圧迫されているというより、仙腸関節やその周囲の組織が、離れた場所に痛みを響かせている——そう捉えたほうが自然なケースが、とても多い。

だから、神経痛として腰椎の治療を受けたり、ストレッチや筋トレをしたりしても、痛みの核心には届きにくい。お尻や太ももに響くからといって、原因が神経とは限らないのです。

なぜ「腰痛と同じケア」では楽にならないのか

産後の仙骨痛が、腰痛と同じケアで楽になりにくい最大の理由は、傷んでいるのが「筋肉」ではなく「靱帯」だからです。

筋肉の疲れなら、揉んだり、ストレッチしたりで、ゆるみます。でも靱帯は、もともと血流が乏しく、一度炎症が慢性化すると、回復に時間がかかります。触れると、ゴリゴリと筋張った硬さを感じることが多い。

だから、「体幹を鍛えましょう」「ストレッチしましょう」「マッサージしましょう」では、なかなか変わらない。見ている場所が、痛みの核心とずれているのだと、私は考えています。腰を診るのではなく、仙腸関節そのものに向き合う必要があるのです。

仙骨痛への向き合い方(当院の考え方)

私は、腰をほぐすことではなく、痛みを出している仙腸関節そのものに向き合うようにしています。

どの靱帯に負担が積もっているのか、関節がどう不安定になっているのかを、痛みの出方と触診から見極める。そのうえで、仙腸関節の安定性を取り戻し、骨盤全体の支点を整えていく。腰痛として腰だけを診ていては、たどり着けない場所です。

あなたが感じている「お尻の奥の痛み」そのものが、いちばんの手がかりです。その場所に、一緒に向き合っていく。私はそう考えて施術しています。

産後の仙骨痛:整形外科・整体・当院の違い

違いは、順番です。当院は「今ある痛みに向き合う」が先、「整える・防ぐ」はそのあと——この順番を守ります。

どれが良い・悪い、という話ではありません。見ている場所と、順番の考え方が違う——そういう話です。

よく「骨盤の歪みを直せば、よくなりますよ」と言われます。これは、予防と治療をひとつのものとして捉える考え方です。私は、「今ある痛みに向き合うこと」と「再発を防ぐこと」は、別の仕事だと考えています。 今ある痛みの核心に向き合うのが先、再発予防はそのあと。この順番でなければ、痛みはそのままで、ただ”そのうち”を待つことになります。

整形外科
一般的な整体・接骨院
当院
見る場所
骨・関節・神経など、画像に写る異常
骨盤・姿勢・筋肉のバランス
痛みを出している組織(付着部・炎症部位)
得意なこと
病気を見つける
体を整える
今ある痛みに向き合う
目的
診断・除外
予防・身体機能を整える
まず痛みの核心に向き合い、それから予防

整形外科は、重大な病気を見つけて除外する大切な場所です。私はその役割を否定しません。一般的な整体や接骨院の「体を整える」も、再発を防ぐ予防として意味があります。私はただ、その前に、今ある痛みの核心に向き合いたい——そう考えているだけです。

ただ、痛みが続いているなら、今向き合うべき場所が、まだ見つかっていないだけだと考えています(なぜ整形外科では痛みが楽になりにくいのかも、あわせてどうぞ)。

手当てと予防は、対立するものではありません。 同時に進められる方もいます。ただ、優先順位は変わりません。今ある痛みに向き合うことが先。再発予防は、そのあと。当院は、この順番を大切にしています。

よくある質問

Q. 産後の仙骨の痛みは、いつまで続きますか?

産後の骨盤まわりの痛みは「3〜6ヶ月ほどで落ち着くことが多い」と一般には言われます。ただ、仙骨痛の中心は、血流の乏しい靱帯のトラブルだと私は見ています。靱帯は一度慢性化すると、時間だけでは引きにくいのが実情です。何ヶ月経ったかより、腰ではなく仙腸関節に向き合えているかどうか——私はそこを見ています。

Q. 腰痛と仙骨痛は、どう見分けますか?

はっきりした自己診断は難しいですが、「腰の骨」より「お尻の奥・骨盤の奥」が痛む、片側だけ痛む、お尻や太ももに響く、といった場合は、仙腸関節由来の仙骨痛を疑います。気になる場合は、一度ご相談ください。

Q. 坐骨神経痛と言われましたが、違うのですか?

お尻や太ももに響く痛みは、神経の圧迫ではなく、仙腸関節やその周囲の組織から起こる関連痛であることが多いと、私は考えています。ただし神経由来の場合もあるため、しびれや力の入りにくさが強いときは、医療機関での確認をおすすめします。

Q. 産後、仙骨が出っ張ってきた気がします。骨が動いたのでしょうか?

骨盤が前に傾いたり、仙骨が後方へ押し込まれたりすると、仰向けや椅子で、いままで当たらなかった仙骨が当たるようになります。骨そのものが変形したというより、位置と角度の問題であることが多い——私はそう診てきました。当たって傷んだ組織があれば、そこへの手当ても考えます。

Q. 生まれつき仙骨が出ているのですが、治せますか?

生まれつきの骨の形そのものは、変えられません。ただ、「昔は当たらなかったのに、産後から当たるようになった」のなら、骨の形ではなく、骨盤の傾きによる位置と角度の変化を疑います。そこには手当ての余地があります。どちらなのかは、触診で見極めます。

Q. ストレッチや体幹トレーニングでは、楽になりませんか?

仙骨痛は靱帯のトラブルが中心で、筋肉の硬さが主因ではないことが多いので、ストレッチや筋トレだけでは変わりにくいものです。痛みが落ち着いてからの再発予防には、こうした運動も役立ちます。

Q. 産後どれくらいで相談すればいいですか?

出産直後の強い痛みは、まず安静と、必要なら整形外科での確認を。その時期を過ぎても、お尻の奥の痛みが続くようなら、腰痛としてではなく仙骨痛として向き合う時期です。

Q. 仙骨は矯正できるのですか?

仙骨そのものの形や位置を大きく変えることはできません。私が向き合うのは、仙腸関節の安定性と、痛みを出している靱帯・組織です。骨を動かすというより、関節の支点を整えるイメージです。

でも、仙骨痛は、諦める痛みではありません

仙骨痛には、慢性化しやすい、再発しやすい、という性質があります。だからこそ「もう治らない」と感じてしまう方も少なくありません。

でも、痛みを出している場所を正確に見極めて、仙腸関節の安定を取り戻し、骨盤全体の支点を整えていけば、変化は出やすい——私はそう考えています。

腰痛だと思っていた痛みが、実は仙骨痛だった。そう分かるだけで、向き合い方は変わります。

お尻の奥がつらいなら、一度ご相談ください。

When your back pain is not your back

「腰痛」だと思っていた、お尻の奥の痛みがつらい方へ

強い痛みや、しびれを伴う痛みは、まず病院へ。腰痛のケアでは変わらなかったなら、仙腸関節を見極めるところから、始めましょう。自由が丘 南口より徒歩1分。

ネット予約はこちら

お電話でのご予約 03-3723-1321

このページは整体・カイロプラクティックの観点によるもので、医療行為・診断ではありません。効果には個人差があります。気になる症状が続く場合は医療機関にご相談ください。
ナチュラルカイロプラクティック院/院長 小松泰範 TEL 03-3723-1321 〒152-0035 東京都目黒区自由が丘1-8-20 自由が丘第一ビル6F

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次