
産後の腰痛が治らない本当の理由| 産後の五大腰痛とは?ベテラン整体師が詳しく解説
産後の腰痛が治らない本当の理由
産後の五大腰痛とは?ベテラン整体師が詳しく解説
インターネットやAIの解説では、
産後の腰痛は「骨盤の緩み」「筋力低下」「育児疲労」と
ひとまとめに説明されがちです。
しかし、これは**“腰痛を一種類だと思っている説明”**です。
実際の臨床では、
産後の腰痛は原因も治療法も異なる複数のタイプに分かれます。
この鑑別が行われない限り、
どれだけストレッチや運動をしても、腰痛は改善しません。
はじめに|「産後だから仕方ない」と言われていませんか?
産後の腰痛がなかなか治らない。
病院でレントゲンやMRIを撮っても「異常なし」。
結局、痛み止めと湿布だけで様子を見ることになった。
こうした経験をされた方は、決して少なくありません。
自由が丘で19年、数千人以上の産後ママの身体を診てきた中で、
私が強く感じていることがあります。
産後の腰痛は、決してひとつではない。
にもかかわらず、すべてを「産後腰痛」と一括りにしているため、
原因が見えず、対処もズレてしまうのです。
病院では診断が難しい「もっとも一般的な産後腰痛」
来院される方の不満で、もっとも多いのが次の声です。
-
レントゲンでは異常がないと言われた
-
MRIでも問題が見つからなかった
-
痛み止めだけの処方で終わった
-
それでも腰痛が長引いている
これは珍しいことではありません。
産後の腰痛の多くは、
骨折やヘルニアのような「画像に映る異常」ではないからです。
実際には、
-
仙腸関節や仙骨周囲の不安定性
-
筋肉や靱帯の付着部のミクロな損傷や炎症
-
出産後の姿勢・動作による機能的な問題
こうした画像では診断が難しい腰痛が非常に多く存在します。
その結果、
「原因が分からない=痛み止めで様子を見る」
という対応になりやすく、腰痛を長引かせてしまうのです。
産後の腰痛は5種類ある|当院が考える「産後の五大腰痛」
当院では、産後の腰痛を臨床経験から次の5つに整理しています。
これを 「産後の五大腰痛」 と呼んでいます。
① 産後腰痛(全体的な腰の痛み)
腰全体が重だるい、動き始めがつらい、長時間同じ姿勢で痛む。
これは、
出産によって不安定になった骨盤構造と、
それを支えきれない筋肉のアンバランスが原因で起こります。
単に揉むだけでは改善せず、
骨盤の土台から整える必要がある腰痛です。
② 産後仙骨痛(お尻の奥が痛い腰痛)
「腰というより、お尻の奥がズーンと痛い」
「立ち上がるときに響く」
このタイプは、腰痛と思われがちですが、
実際には仙骨や仙腸関節周囲の炎症・不安定性が関係しています。
腰だけを治療しても改善しにくいのが特徴です。
③ 抱っこ腰痛(抱っこ中・後に痛む)
赤ちゃんを抱っこしていると腰が痛くなる。
下ろした後に、どっと痛みが出る。
これは、
-
前かがみ姿勢
-
体の片側に偏った負荷
-
骨盤が安定しないままの持続動作
が重なって起こる腰痛です。
「使い方」と「支え方」両方の問題が関係します。
④ 寝起きの腰痛(朝起きると動けない)
朝、起き上がるときに腰が痛い。
少し動くと楽になる。
このタイプは、夜間の血流低下や筋膜の硬化、
骨盤の動きの悪さが関係していることが多くあります。
「年齢のせい」「冷えのせい」と片付けられがちですが、
産後特有の構造的な問題が隠れているケースも少なくありません。
⑤ 中腰(おむつ替え)腰痛
おむつ替え、沐浴、着替えなど、
中腰姿勢をとると腰が痛い。
これは、
-
股関節がうまく使えていない
-
骨盤が不安定なまま前屈している
ことによって、腰に過剰な負担がかかっている状態です。
動作の問題と骨盤の安定性、
両方を見直さなければ改善しにくい腰痛です。
なぜ産後の腰痛は長引きやすいのか
産後の腰痛が治りにくい理由は明確です。
-
痛みの種類が分けられていない
-
原因が「腰」だけにあると思われている
-
画像検査で異常が出ないため、対症療法に終わる
その結果、
「何が原因か分からないまま、時間だけが過ぎていく」
という状態に陥ってしまいます。
整体が得意とするのは「不自然」を見つけること
医療は「病気」を診ます。
整体は「不自然」を診ます。
産後の腰痛の多くは、
-
壊れているわけではない
-
でも、正しく使えていない
-
本来の動きからズレている
こうした機能的な問題です。
そのため、
-
触診
-
動きの確認
-
痛みの出方の観察
といった人の手と感覚による評価が欠かせません。
まとめ|産後腰痛に「サヨナラ」するために
産後の腰痛は、ひとつではありません。
そして、「仕方ないもの」でもありません。
まず大切なのは、
あなたの腰痛が、どのタイプなのかを知ること。
その上で、
原因に合ったケアを受けることです。
-
産後だから治らない
-
時間が経ったから手遅れ
そう思っている方ほど、
一度きちんと身体を見直してみてください。
産後の腰痛に、サヨナラしましょう。
その一歩を、ここから始めてください。
ここまで読んで、
「なぜ病院(整形外科)では治らなかったのか」
と感じた方もいるかもしれません。
それは、
医師や医学の問題ではなく、
保険診療という仕組みそのものに理由があります。
この点については、
以下のページで詳しく解説しています。
▶ なぜ整形外科では「痛み」が治りにくいのか?
──保険診療の構造から見える限界と役割分担
産後の痛みは、ひとつの部位だけに起こるものではありません。
当院では、
産後に起こりやすく、
「一般的な説明や治療では改善しなかった痛み」を
部位ごとに詳しく解説しています。
同じ考え方・同じ治療思想で向き合っている症状は、
以下のページをご覧ください。
・産後の腰痛が治らない本当の理由
― 産後の五大腰痛とは?

コメント