なぜ整形外科では「痛み」が治りにくいのか? ──腰痛を代表例に見る、保険診療の構造的限界と役割分担
医者や医学が、あなたの痛みに向き合えないのではありません。
まず最初に、誤解してほしくないことがあります。
お医者さんは超一流です。本来であれば、手間と時間をかけて、あなたの痛みにもっと深く、正確に向き合うことができます。
しかし現実には、現在の保険医療のシステムと報酬体系の中では、そこまで踏み込んだ対応ができないのです。
例えるなら、「超一流の寿司職人が、回転寿司の厨房で指揮を執っている」ような状態です。
技術も経験もある。ただし、与えられているルールと時間が違う。その違いが、「治らない」という結果を生んでいます。

目次
はじめに|「医者に診てもらったのに治らない」という違和感
腰痛で病院を受診したのに、以下のような対応で終わった経験はありませんか?
- レントゲンでは「異常なし」
- 痛み止めと湿布だけ
- しばらく様子を見ましょう、と言われる
そして数か月、あるいは数年。腰痛は治らないまま続いている。これは決して珍しい話ではありません。
この現象を医師の技量や熱意の問題として片付けてしまうのは、あまりにも短絡的です。腰痛が病院で治りにくい理由は、医学ではなく「保険診療の構造」そのものにあります。
病院は「病気」を診る場所である
日本の医療制度において、病院は大前提として以下の役割を担っています。
「病名がつく疾患を、保険診療の枠内で治療する場所」
病院が得意とする領域
- 骨折・脱臼
- 感染症
- 腫瘍(ガンなど)
- 明確な神経障害
腰痛の8割以上の実態
「非特異的腰痛」
- レントゲンで異常が映らない
- MRIでも決定打がない
- 数値化できる指標がない
※「非特異的」とは原因不明という意味ではなく、「保険診療で扱える診断名に落とし込めない」という意味です。
診断名をつけたら、その治療をしなければならない
医師には、一般にはあまり知られていない厳しい制約があります。
- 診断名をつけたら
- その診断名に対応する
- 「保険適用」の治療しか行えない
仮に、臨床的には明らかな以下の原因が見えていても、診断が出せないケースがあります。
- 仙腸関節由来の痛み
- 靱帯付着部の炎症
- 筋膜の滑走不全・微細な機能障害
明確な「保険病名」や「治療点数」がなければ、医師はそれに対応する丁寧な診察を行うほど、病院を赤字にさせてしまうという歪んだ構造があるのです。
医療と整体は、競合ではなく「役割分担」
欧米では、腰痛の初期対応は理学療法士やカイロプラクターなどが担い、病院は手術や重篤な疾患の除外に特化するという役割分担が明確です。
病院(医療)の役割
「病気」を診る
手術が必要なケースや、命に関わる疾患の除外。
整体(当院)の役割
「不自然」を診る
薬も手術も必要ないが、「このままでは治らない身体の状態」への介入。
この記事を書いた人
■ 肩書き
自由が丘の整体院 ナチュラルカイロプラクティック院 院長
整体・妊活・産後骨盤ケア専門家 / 著述家
■ プロフィール本文
2006年に東京・自由が丘で整体院を開設して以来、臨床歴20年の中で数千人を超える出産前後の女性をサポートしてきました。
私は、単に痛みを抑えるだけでなく、骨格構造から根本的に「体が整う環境」を作ることを使命としています。特に産後の尿もれや体型変化に対しては、独自の骨盤アプローチを確立。多くの女性に共通する「反り腰」や骨盤の歪みが、骨盤底筋の働きを著しく低下させている事実に着目し、筋トレを強いるのではなく、手技によって骨盤を正しい位置へ戻し、筋肉のロックを解くことで諸症状を改善へと導いてきました。病院や一般的な整体では解決しなかった「産後の構造的問題」を、20年の臨床経験に基づいた確かな技術でサポートいたします。
私生活では、双子を含む三児の父親でもあります。不妊治療の経験、過酷な育児、家庭での体の変化を身をもって知る「当院の当事者」としての視点も、私の治療の根幹にあります。
臨床の現場から得た「本物の一次情報」を発信し、皆様が健康で幸せな生活を送れるよう、自由が丘の地で全力でサービスを提供してまいります。
■ 専門分野・実績
骨盤・反り腰の構造矯正(独自の産後骨盤アプローチ) ・産後トラブルの改善手技(尿もれ、骨盤底筋の機能回復) ・妊活環境づくり(自律神経・深部筋調整) ・延べ数千人の臨床実績
■ 著書
『牛乳はホルモン剤だった?』 『妊娠の敵は、“7つの食毒”』
コメント