
産後の骨盤矯正「本物」と「そうでないもの」は何が違うのか?19年の臨床で辿り着いた、後悔しないための結論

産後の骨盤矯正「本物」と「そうでないもの」は何が違うのか?
産後骨盤矯正で「もう失敗したくない」「騙されたくない」「もっと詳しく知りたい」——そんな方に、このページを読んでほしい。
19年の臨床で辿り着いた、後悔しないための結論
本当に、悲しいと思うことがあります。
他院で「産後骨盤矯正」を受けたのに、出産で開いた骨盤がまったく戻っていない。そんな方が、あまりにも多いのです。
私はこういった整体院のことを、皮肉を込めて「口だけ骨盤矯正」と呼んでいます。
「産後骨盤矯正で骨盤が戻りました」と謳いながら、実際には開いた骨盤を物理的に閉じる技術を持っていない。「骨盤はもう戻っています。あとは体重の問題です」——この言葉を、私のところに転院してきたママたちから、何度聞いたことか。
産後の骨盤矯正を探すと、どこも似たような言葉が並びます。
「産後6ヶ月以内がチャンス」「歪みを整えて痩せやすい体に」
決してウソではありません。しかし、19年、自由が丘で数万人の産後の体に触れてきた私には、今の業界の現状が、ある種の「不誠実さ」を含んでいるように見えてなりません。
今日は、あなたが一生に一度の産後ケアで後悔しないために、「本物」と「そうでないもの」の決定的な違いを、包み隠さずお話しします。
産後骨盤矯正には、最初から「2種類」あります
私が19年間、ずっと言い続けてきたことがあります。
産後の骨盤矯正には、最初から2種類ある。
① 姿勢を整える産後骨盤矯正(一般的な整体・カイロプラクティック)
- 骨盤の歪みを整える
- 姿勢を良くする
- 肩こりや腰の張りを楽にする
これはこれで、とても大切なケアです。否定するつもりは一切ありません。
② 開いた骨盤を閉じる産後骨盤矯正(産後専門の骨盤矯正)
- 出産で物理的に開いた骨格サイズを産前に近づける
- ダメージを受けた骨盤底筋の機能回復を目指す
- 体型・尿漏れ・将来の不安まで含めてケアする
この2つは、目的も、見ている構造も、最終的な結果もまったく違います。
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なぜ多くの人が「違うもの」を選んでしまうのか
理由はとてもシンプルです。多くの治療院が、①の一般的な整体を「産後骨盤矯正」という名前で提供しているからです。
「産後はリラキシンの影響で骨盤が歪みやすい」——これは事実です。しかし、その先はあまり語られません。骨盤の歪みは、生活を続ければ再び戻ります。だから「何度も通う必要がある」。
一方で、多くの産後ママが本当に悩んでいるのは、
- 開いたまま戻らない骨盤
- 産前のズボンが入らない体型
- 尿漏れや尿意の違和感
ではないでしょうか。
〈転院された方の例①〉3ヶ月通っても変わらなかった理由
産後、出張整体で何度も「骨盤矯正」を受けたものの、産前のズボンはまったく履けないまま。整体師には「あなたの骨盤はすでに完全に戻っている。問題は体重だ」と言われ、混乱と自己嫌悪に陥ったと話してくれました。
「体重の問題」と言われても、体重はすでに産前に戻っている。それでも入らない。どこがおかしいのか、自分では判断できない。途方に暮れた末に、インターネットで当院を見つけて来られました。
来院時、「産前のズボンを持ってきてください」とお伝えしていたので、まさに今もボタンが閉まらないズボンを履いて来られました。
私が初回に行ったのは「歪みを整える」ことではなく、「開いた骨盤を物理的に閉じる」こと。施術後、そのズボンを履いてもらうと——スルッと入りました。
「これまで受けていたのは、骨盤を閉じる矯正ではなかった」。それだけのことです。
〈転院された方の例②〉他院で10回以上——「骨盤は戻っている」と言われて
別の方は、産後に近所の整体院で10回以上施術を受けていました。「施術後は多少スッキリする気がする」のに、ズボンのサイズは一向に変わらない。「骨盤はもう戻っていますよ」と言われるたびに、自分の感覚がおかしいのかと思い始めていたそうです。
当院に来られた初回の施術で、産前のズボンがスルッと入った。
「こんなに違うのか」と驚かれた、その「違い」は技術の巧拙ではありません。そもそも目指していたものが違ったのです。歪みを整える整体と、開いた骨盤を閉じる整体は、まったく別のものです。
本物とそうでないもの、最大の違いは「目的」です
本物の産後骨盤矯正が目指すもの
- 出産で開いた骨盤の骨格サイズを産前に近づけること
- 骨盤底筋が正しく働ける環境を取り戻すこと
一般的な矯正が目指すもの
- 姿勢を整える
- 見た目や体重の話にすり替える
- 尿漏れなどの産後特有の機能不全に触れない
「産後6ヶ月を過ぎると手遅れ」と期間で不安を煽る説明もよく見かけます。重要なのは、「いつ受けるか」ではなく「何を受けるか」です。
私の臨床経験では、出産から時間が経過していても、状態を正しく見立て、必要な順序で整えることで改善に向かうケースを数多く見てきました。
【産後 体型戻し】6ヶ月以降でも必ず変わる。”正しい方向”で戻す専門整体
なぜ一般的な骨盤矯正では、尿もれが改善しないのか
これは尿漏れでも同じです。
歪みを矯正しても、尿漏れが良くなるわけがない。
仮に、予防には役立つかもしれません。しかしそれは治療ではない。
尿もれの本質は「歪み」ではありません。出産によって骨盤が”開いたまま”で、安定せず、正しく使えない状態が続いていることです。
私がやることは3つです。
- 物理的に骨盤を閉じる
- 骨盤底筋の筋力と反応を取り戻す
- 痛みがあれば、歪みのせいにせず直接取り除く
この順序を守ることが、再発しない改善につながります。
エクササイズで治らない尿もれがある理由
「骨盤底筋を鍛えましょう」「ケーゲル体操を続けましょう」——これは間違いではありません。しかし、それだけで改善しないケースが多いのも事実です。
なぜなら、筋力が弱いから尿もれが起きているのではなく、筋肉が”正しく使えない状態”に置かれていることがあるからです。
土台(骨盤)が不安定なままでは、どれだけエクササイズをしても力は分散し、「ごまかしの動き」になってしまいます。
尿もれ改善の正しい順序
- まず骨盤を「閉じて安定させる」→ 内臓と骨盤底筋が働ける土台をつくる
- 次に、骨盤底筋の筋力を取り戻す→ 正しい位置で、正しい収縮ができる状態にする
- 最後に、再発しない使い方を身につける→ 反り腰・O脚・姿勢のクセを整え、骨盤底筋を日常動作で使えるように指導する
この順序を飛ばして、歪みだけを整える、エクササイズだけを繰り返す、というアプローチでは、一時的に良くなっても、ぶり返す尿もれになりやすいのです。
【断言】産後の尿漏れ、なぜ自然に治らない?——15年以上・改善率90%超の臨床から見えてきた”本当の理由”
痛みが「異常なし」と言われてしまう本当の理由
恥骨痛、尾骨痛、仙骨痛、股関節痛、ひざ痛。産後に起こりやすいこれらの痛みは、病院で検査を受けても「レントゲンでは異常ありません」と言われることが少なくありません。
それらの痛みは、最初から「異常がない」のではありません。一般的な画像検査では、”評価できない異常”であることが多いのです。
産後の痛みの多くは、筋肉や靱帯が骨に付着する部分(付着部)に起きたミクロな損傷や炎症で説明できます。こうした微細な損傷は、レントゲンには写らない。MRIでも見逃されることがある。
だからこそ、保険診療では「異常なし」「様子を見ましょう」という判断になりやすくなります。これは、あなたの痛みが軽いからでも、気のせいだからでもありません。評価の仕組みが、その痛みを拾えないだけなのです。
私が行うのは、画像ではなく、あなたが感じる「痛みの場所」「痛む方向」「反応の出方」を手がかりにしながら、触診という”人の感覚”を使って患部を特定していくことです。
※「骨盤はほとんど動かないはずなのに、なぜ変わるのか」という疑問をお持ちの方は、こちらも読んでみてください。
仙腸関節の嘘と本当——「動かない」のではなく「何を動きと定義するか」
症状別ページへのリンク
気になる症状がある方は、以下の解説ページも参考にしてください。
骨盤構造の変化が関係する症状
付着部損傷・炎症が関係する痛み
育児動作・姿勢が引き金になる不調
自律神経・循環の乱れが関係する不調
- 産後の慢性疲労
- 産後の不眠
- 産後の便秘・おなら・お腹の張り
- 産後の痔
- 産後の突発性難聴・耳鳴り
※「自分の症状がどれに当てはまるか分からない」方も、そのままご相談ください。
よくある誤解・FAQ
Q. 「産後6ヶ月を過ぎると戻らない」は本当ですか?
A. 骨盤は一体の骨ではなく、恥骨結合・仙腸関節・靱帯や筋膜などで成り立つ複合構造です。産後に起きるのは「骨が固まる」というより、動き方の癖の定着によって”機能的に動きにくくなる”状態です。出産から時間が経過していても、状態を評価した上で、必要な順序でアプローチすることで変化がみられるケースは臨床上あります。
Q. 尿漏れは体操やエクササイズで治りますか?
A. 軽度であれば改善する場合もあります。ただし産後の尿漏れは、単なる筋力低下だけでなく、損傷や機能低下によって「正しく使いにくい状態」になっていることがあります。その場合は、骨盤構造の安定など”働きやすい土台”を整えることが重要です。
Q. レントゲンで異常なしなのに、なぜ痛みが続くのですか?
A. レントゲンは主に骨の状態を確認する検査です。筋肉・靱帯・関節包などの炎症や付着部の損傷は画像に映りにくいことがあり、「異常なし」と言われても痛みが存在しないとは限りません。
Q. 出産から何年も経っていますが、今さら受ける意味はありますか?
A. 大切なのは出産からの年数よりも「今の身体の状態」です。まずは現状を評価し、必要な順序で整えていくことが第一歩になります。
最後に|本質から逃げない。それがプロの誠実さです
姿勢を整えることも、体重を落とすことも、無駄ではありません。
しかし、産後のママが本当に悩んでいる「尿漏れ」や「戻らない骨格」という本質から目を背けることは、プロとして不誠実だと私は考えています。
もし今、産前のズボンが入らないなら——そのズボンを履いて来てください。
一生に一度の産後ケア。後悔したくない方は、一度ご相談ください。





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